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圧縮記帳

圧縮記帳とは、国の補助金や火災による保険金などの金銭を受けて固定資産を購入した場合、 その購入価額から補助金・保険金の額を控除して購入価額とすることです。
いきなり文章が難しいですね。購入価額を実際に買った金額より少なく(圧縮する)ので圧縮記帳と言いいますが、補助金や保険金をもらって固定資産を買う場合にこの知識があれば、経営を良くすることが可能だということを覚えておきましょう。

例題を見て考えましょう。

例として、国から500万円の補助金を受け、1,000万円の備品を買った場合を考えましょう。

・500万円の利益(現金/国庫補助金受贈益)
・1,000万円の固定資産(備品/現金)

このまま決算を締めて、税金計算を行うとどうなるか見てみましょう。

税率は仮に50%で計算します。 補助金でもらった500万円の利益に250万円の税金がかかります(250=500×50%)。これだけでも大きな損ですが お金の出入りを見ると 500万円の補助金をもらい(入金)250万円の税金支払(出金)と 1,000万円の固定資産購入代金支払い(出金)で750万円もお金が出ていってしまいます。 せっかく国から500万円もらったのに、結局半分は税金で取られてしまう。 これではあまりにも会社経営にとってロスが大きい処理です。

続いて、圧縮記帳の方法で処理してみましょう。

・500万円の利益(現金/国庫補助金受贈益)
・1,000万円の固定資産(備品/現金)

ここまでは一緒ですが、
・500万円の損+500万円の固定資産のマイナス(固定資産圧縮損 /備品)
圧縮記帳の仕訳を一つ追加します。
そうすると結果として、

0円の利益(固定資産圧縮損/国庫補助金受贈益)
500万円の固定資産(備品1000/備品500、現金500/現金1000)

となります。

この圧縮記帳を行った状態で決算を締めて税金計算を行ってみましょう。 税率は仮に50%で計算します。

0円の利益に対して税金はかかりません(0円×50%)。 お金の出入りを見ると 500万円もらう(入金)、1,000万円払う(出金)で、 500万円しかお金の出金はありません。 圧縮記帳前(750万円の出金)と後(500万円の出金)ではお金の出入りが全く違いますね。

もちろん、これは初年度だけのことを言っていますので、耐用年数が終わるまで
処理を続けていれば結果は変わりません。
取得額が高ければ、損金が増え、その分税金が減る。逆に
取得額が低ければ、損金が減り、その分税金が増える。

このことは常に念頭に置いてくださいね。

以下は圧縮記帳が認められる例です。
参考にして下さい。

  • 特別勘定を設けた場合の国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入(法人税法第44条)
  • 工事負担金で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入(法第45条)
  • 非出資組合が賦課金で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入(法第46条)
  • 保険金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入(法第47条?49条)
  • 交換により取得した資産の圧縮額の損金算入(法第50条)
  • このほか、租税特別措置法で各種の定めがある(例:換地処分により資産を取得した場合の特例)